血友病とは?
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血友病という病気は、血液を固めるセメントの役割をする“凝固因子”の中で、第VIII(8)因子、または第IX(9)因子が体の中で少なくなることで血液が固まりにくくなる病気です。
血はどのようにかたまるの?
血液は血管のホースの中をながれていますが、ホースが破れることが出血です。その際に、血がなるべく外にでないように血液を固める働きをもっています。これが止血と呼ばれる防御機構です。
けがなどで、血管に穴があくと、最初に、血小板とよばれる細胞が土嚢のように血管の穴をふさぎます。凝固因子はこの土嚢をつよくするセメントの役割をもっています。血友病は、このセメントの一部が生まれつき少ないことで血液が固まりにくくなっています。
血友病の原因は?
血友病の原因は生まれつき、凝固因子の遺伝子(DNA、体の情報)に“変異”があることが原因です。“変異”とは、血友病の人の遺伝子と、他の多くの人の遺伝子を比べたときの違ったところを示しています。体の中のDNAは、どんな人でも、色々な体情報に“変異”を一定の割合でもっていますが、多くの方は症状があらわれません。血友病では、たまたま、凝固因子の情報に“変異”があることで血が固まりにくくなっています。
何人ぐらいいるの?
血友病には2種類があり、第VIII(8)因子の異常が血友病A、第IX(9)因子の異常が血友病Bです。国内では、それぞれ約5,000名、1,000名の患者さんが登録されています。主に男の人に発症します。
なにがこまるの?
最近では血友病の治療が進歩し、病気がない方と比べても、その寿命はかわらないといわれています。私達が過去に行ったQOL(Quality of Life:生活の質)調査では、血友病患者さんでは、繰り返す関節出血のための関節障害や、過去のウイルス感染による合併症がQOLに影響をしていました。