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記事一覧
とある保因者の話(6話)
いよいよ、その日がやってきた。 叶人(私の弟)の通院日に合わせて、私は仕事を休み、一緒に病院へ向かった。 何度も来たことがあるはずの病院。 子どもの頃は退屈でしかなかった待合室も、今日はまったく違って見えた。 受付を済ませ、椅子に腰を下ろす。 少し離れたところには、小さな男の子と、そのお母さんが座っていた。 男の子はお気に入りなのだろうか、小さな恐竜のおもち …
とある保因者の話(5話)
翌日の夜、私は母の部屋を訪ねた。 「昨日の話なんだけど……」 そう切り出すと、母は「座って」と静かに椅子を勧めてくれた。 私は彼との結婚の話が進んでいること。 挨拶の日程を決めようとしていること。 でも、血友病や遺伝のことをどう話せばいいのかわからないことを、思いつくままに話した。 母は途中で口を挟むことなく、最後まで黙って聞いていた。 「お母さんだったら、 …
とある保因者の話(4話)
転機が訪れたのは、学生時代から付き合っていた彼と結婚の話が出た時だった。 付き合い始めて何年経っただろう。 就職してからも関係は続いていたし、お互いの家族とも面識があった。 父も母も彼のことを気に入っていた。 弟なんて、私より彼とゲームの話で盛り上がるくらいだった。 だから、結婚の話が出た時も私は特に不安はなかった。 「今度、うちに挨拶に来てくれることになっ …
とある保因者の話 (3話)
病院から帰る電車の中は、母は何も言わなかった。 でも、何度か私の方を見ているのがわかった。 何か話しかけようとしているような、それでも言葉が見つからないような、そんな空気だった。 私も何を話せばいいのかわからなかった。 「お腹空いたね」とか、「今日の夕飯は何?」とか、いつもなら何気なく話せることも、その日は口から出てこなかった。 家に帰ると、私はそのまま自分 …
保因者むけよくある質問
自己注射・治療編 Q. 自己注射は何歳くらいから始める子が多いですか? 年齢だけで決まるものではなく、本人の理解度や手先の成長、治療状況によって異なります。小学校高学年〜中学生頃に、宿泊行事や将来の自立を見据えて少しずつ練習を始める家庭もあります。最初は薬の準備、消毒、片付けなど、できる部分から関わる形で十分です。 Q. 自己注射を怖がります。どうサポートし …
とある保因者の話(2話)
小学校の高学年になる頃には、私は弟の通院について行かなくなっていた。 「留守番しててね」 そう言われると、少しホッとした。 正直、病院は退屈だったし、友達と遊ぶほうがずっと大事だった。 弟は相変わらず定期的に病院へ通っていた。 いつからだっただろう。家で母が弟に注射をするようになっていた。 「やだーーー!!」 弟の叫び声が部屋に響く。 「すぐ終わるから!」 …
僕は血友病ですが、なにか?
スニーカーの紐を結び直す。 玄関のドアを開ける前に、一度だけ深呼吸するのは、もう習慣みたいなものだ。 三十二歳。 平日は商社で働き、海外を飛び回る。 そして週末は、社会人サークルでテニスをしている。 どこにでもいる大人だと思う。 ただひとつ違うのは―― 僕が血友病だということ。 でも、それだけだ。 僕が血友病だとわかった日 僕が血友病だと診断されたのは、幼稚 …
市民公開講座「なるほど!血友病ワークショップ5」開催のお知らせ
7月5日(日)に「なるほど!血友病ワークショップ5」を開催いたします。今回は、会場は全国16か所、Webでの視聴もできます。ワークショップは事前登録制となっておりますので、参加を希望される場合は忘れずに登録をしてください。詳しい内容や事前登録の方法は、下記のホームページでご確認ください。 ●【2026年7月5日(日)開催】Web市民公開講座「なるほど!血友病 …
市民公開講座「みんなで考える未来の血友病診療」を3月31日までオンデマンドで配信します⇒終了しました
2月11日(水・祝)にTKP東京駅カンファレンスセンターにて開催されました市民公開講座「みんなで考える未来の血友病診療」に直接のご参加、またライブ配信をご視聴、ありがとうございました。 また、ライブ配信に際しまして、運営事務局の手違いでパスコードの入力を必須としてしまい、当日ご視聴できなくなってしまった方が多数いらっしゃたと思います。この場をお借りしまし …
血友病家系女性・保因者のための情報サイト「生きる力を育てましょう」に新しいコラム「私の息子は血友病」…
血友病家系女性・保因者のための情報サイト「生きる力を育てましょう」に新しいコラム「私の息子は血友病」が公開されました。ぜひご一読ください。 ●私の息子は血友病