血友病Q&A
一覧はこちらQ&A第44回
夫が血友病患者で、娘が保因者です。娘の月経量が多く、また不順のため、先日婦人科を受診しました。娘が保因者ということはまだ伝えていません。
1.今後、診察を受けるにあたり、主治医の先生には保因者であることを伝えたほうがいいのでしょうか?
2.また治療にあたっては、婦人科のクリニックで構いませんでしょうか。
3.娘には、まだ父親のことや本人が保因者であることを伝えておりません。娘に説明する際に、何か適したパンフレットや書籍はありますでしょうか。
血友病の重症度や娘さんの年齢によって対応が変わるものと思いますが、保因者について伝えることと、月経過多を分けて考えてみます。
娘さんが、血友病のことを知らない状況でしょうから、まずはお父様の病気について知っていただくのが第一段階でしょうか。お父様が病気で治療中であることを簡単に伝えた上で、病院で主治医から病気のことについて説明を受けるのはいかがでしょうか?
その上で、本人が保因者についてもっと詳しく知りたいということであれば、さらに踏み込んだ説明をお願いされるといいと思います。もし血友病に詳しい施設でなければ、血友病診療のブロック拠点病院や地域中核病院を受診されるのも一つの方法です。
月経過多についてですが、その原因が凝固因子活性の低下によるものかどうかについては、現段階ではわかりません。そのため、凝固因子活性の測定を行うことは重要と思います。
一方で、本人への説明がないまま検査がされてしまうことには懸念が残ります。緊急性がなければ、まずはお父様の病気についての理解をしていただき、本人が納得された上で、検査をするかどうかについて相談されるのがいいと思います。