血友病Q&A
一覧はこちらQ&A第28回
mRNA型の新型コロナワクチン接種が進んでいますが、副反応が気になっています。発熱や倦怠感だけでなく、不正出血、特に月経の経血量の増加なども言われていますが、血友病保因者として留意する点はありますか?自身の凝固活性が30%と少し低めなので、気になって現在は未接種の状態です。
保因者のワクチン接種による出血の危険性ですが、血友病患者さんの場合、10%以上の凝固因子活性があった場合は筋肉注射によるワクチン接種は問題ないとされています。そのため、局所の出血の観点からは、凝固因子活性が30%以上あれば、出血については問題ないと思います。
不正出血や経血量の増加については、厚生労働省のホームページでは、”mRNAワクチンが直接的に不正出血や月経不順を起こすことはありません”、と記載があります。
「ワクチン接種により不正性器出血(不正出血)や月経不順が起こるのは本当ですか。」(厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンQ&A」より)
以上は質問への一般的な回答となります。
もちろん、様々な情報が行き交う中、副反応も含めて色々な不安要素もあるかと思います。この質問に対して、ワクチン接種を推奨したり、逆に否定することはできませんので、最終的にはご本人の意思でワクチン接種を受けるかどうか、判断いただければと思います。