血友病Q&A
一覧はこちらQ&A第21回
父親が血友病で私は確定保因者です。父は数年前に亡くなっています。妊娠・出産の場合の医療機関選びで迷っています。近くの産婦人科でいいのか、もしもの場合を考えて血友病患者さんが通っているような病院にしようか迷っています。近くの病院の方が通院は楽ですが何かあった時には対応は難しそうな気がします。
保因者の方の妊娠出産の母子ともの安全に対する準備は、とても大切な事です。妊娠が判明する前に、一度、お父さんが通院されていた病院、もしくは、御自宅から通える産科がある病院の内科に受診されることをお勧めします。
受診の際、確定保因者なので出産分娩に備えるために、血友病Aなら「第VIII因子活性と(フォンヴィルブランド因子抗原量)」、血友病Bなら「第IX因子活性」を測定してほしいというお話しをして頂けたら良いかと思います。これらの因子活性値が極端に低い場合には、凝固因子製剤などを準備して安全に出産ができるような施設を選ぶことも大切になります。
また、真の保因者が妊娠された場合には、胎児が男児であれば50%の確率で血友病になります。分娩の際にお子様が出血をしないような配慮が必要になります。万一出血があった場合には速やかに凝固因子製剤の注射が必要になります。