血友病Q&A
一覧はこちらQ&A第17回
保因者なのですが出産について気をつけておいたほうがいいことはあるのでしょうか?
保因者の出産は男児の場合に、医療者も血友病の可能性があることを十分に知った上で出産にのぞむ必要があります。
欧米では帝王切開が主流ですが、国内のガイドラインでは経膣分娩も可能であることが記載されております。経腟分娩を選択した場合は、吸引・鉗子分娩を避けます。これは、血友病患児の頭蓋内出血リスクが増加するという理由からです。経腟分娩では、可能な限り自然分娩として、分娩が遅延しそうな場合には、帝王切開分娩への切り替えを早期に判断できる医療機関をおすすめします。
分娩様式については、個々に慎重に選択することが大事だと思います。また、母体女性の凝固因子活性が低い場合は、分娩後出血がおこることもありえます。保因者の出産については、血友病に詳しい医療者が連携して対応できる医療機関に相談することをお勧めします。