研究のご紹介
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薬害HIV被害を受けた血友病患者は、薬害を繰り返さないことや患者さんや家族の豊かな未来を望んでいるものと思います。現在では、血友病に対する治療は劇的に改善し、治療の目標は単なる出血抑制から健常人と同じ生活が目標になっています。
我々は、これまでに血友病に対する遺伝子治療開発、12年間の前向き研究による血友病患者データベース(J-HIS2)の構築、血友病遺伝子診断の技術開発を行ってきました。これらの研究は、薬害HIV患者や血友病患者・家族との対話の中で行うことを重視してきました。
その中で、研究班に寄せられた質問やWEBサイトへの検索ワードなどの解析から、現在の血友病患者さんや家族の課題として“遺伝”があることがわかりました。特に保因者の診断や遺伝についての話題、その解決のために必要となる根治治療についてのニーズが高いようでした。
そこで、2024年度からの、このAMED研究では、この課題を解決するための研究として、1)血友病の治癒に結びつく治療法の開発、2)患者さんの詳細な経時的な予後調査、3)女性家族の遺伝子診断と診療体制の構築、を進めていく予定です。